序 幕 

序幕



○神室町・大通り (深夜)

 人々が行き交う神室町の大通り。

 そこを、「本人の視界」がカメラアングルとなっている謎の男が、歩き進める。






○神室町・路地裏 (深夜)

 謎の男、路地裏へと入り込む。

 その奥から人を殴る音がし、人が地面に倒れ込む音がする。


 謎の男、奥へと進む。

 地面に倒れ気絶しているヤクザの手前で、上半身裸の男がこちらに背を向けて立っているのが見える。


 そちらへ近付いていくにつれ、上半身裸の男の背の刺青が応龍であることが分かる。


 刺青の男、すでに気絶しているヤクザに向けて低い声で言う。




  刺青の男 「まさか伝説に勝てるとでも思ったのか?」




 その背後へと近付いていった謎の男、不意に声をかける。




   謎の男 「おい」




 それにより振り返った刺青の男の顔は、桐生一馬のもの。


 刺青の男、謎の男と目を合わせているであろう状態で、静かに凄むようにして話し始める。




  刺青の男 「何だ?」

       「おまえもこの俺に喧嘩売ろうってのか?」

       「どいつもこいつも――」




 その瞬間、刺青の男、額を銃で撃ち抜かれる。


 刺青の男が真後ろに倒れた瞬間から、カメラは謎の男の視界ではなく、客観視点に切り替わる。


 謎の男の顔は、常に「画面から見切れる」「何かの死角」のいずれかになっており、見えない。

 服装はスーツ姿。


 その直後、数名の男たち(全員サングラス&スーツ姿)が駆けつけてくる。

 うち1人は死体袋を抱えている。


 その彼らに対し、謎の男が命令。




   謎の男 「手前のこいつだけだ」




 それに対し、先頭の男が頷く。

 それからすぐ、駆けつけてきた数名が手慣れた動作で、死体袋に刺青の男を入れ始める。


 刺青の男、目を見開いたままで死体袋に入れられる。

 その状態で、ファスナーを足元側から引き上げる形で閉められる。







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